ホノカアボーイ


ハワイで生活する日本人の物語である。若者と年寄りが出てきて、生きて死ぬという単純な物語だが、それがとても心地良かった。

ハワイハワイと来てみたけれど お里恋しや つきのにじ

ハワイハワイと来てみたけれど あなた恋しや つきのにじ

途中、倍賞千恵子演じるビーさんが、夕食を共にしていた岡田将生演じるレオとその彼女に配慮して、ひとり部屋を出るシーンがある。ビーさんというのはずっとレオに美味しいごはんを食べさせてあげてきたハワイの母親のような存在である。そこで甲斐甲斐しくレオに配慮する気遣い、その物悲しさがなんとも悲しかった。しかも舞台はハワイである。そこに住む日本人がどれほど寂しい思いをしていたか、容易に想像がつく。「悲しすぎる、悲しすぎるよ」と思ったけれど、そして同時に日本人が日本人コミュニティで日本語の喋れる女を作って自分だけ幸せになっていくこんな物語のどこが良いんだと心のなかで罵倒したけれど、ビーさんはもっと仕掛けを用意していた。彼女がピーナッツが嫌いなのを知って、料理にピーナッツを仕込んでいたのだ。しかも実際は彼女はアレルギーだったので、病院に担ぎ込まれるは、それはもう大変な騒ぎになってしまった。そのどさくさでレオと彼女は別れるんだけれど、それはどうでもよくて、、なんかそういうのいいなぁと思いました。年寄りが幸せじゃないにしても、ちゃんと生きている。そういうのって若者にも希望を与えるよね。。

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